コラム
2022.10.26
アイランドキッチンのメリットとデメリット
今、流行りのアイランドキッチン。フルフラットでデザイン性の高いアイランドキッチンはここ数年、新築・リフォーム問わず幅広い年代層から支持を集めています。おしゃれなアイランドキッチンを囲んでみんなでホームパーティー・・・なんて素敵ですよね。
ただ、憧れてはいるけど、実際アイランドキッチンは使いやすいのか心配!という方も多いのではないでしょうか?
今回は、アイランドキッチンを設置するメリット・デメリットについてご紹介します。
アイランドキッチンとはどんなキッチン?
アイランドキッチンとは、シンクや調理するスペースなどが独立するタイプのキッチンのことです。「アイランド」という単語の意味通り、島のように壁から離れて設置されるので「アイランドキッチン」と呼びます。壁から独立しているためキッチンの両側からキッチン内に出入りでき、各方向から調理もできます。
アイランドキッチンは、対面式オープンキッチンの代表的なスタイルで、キッチンとリビングやダイニングとの間に壁や仕切り、収納スペースがありません。
ペニンシュラキッチンとの違い
対面式のオープンキッチンには、アイランドキッチンの他に「ペニンシュラキッチン」があります。アイランドキッチンとペニンシュラキッチンの違いは、キッチンの左右どちらかが壁に接しているかどうかです。ペニンシュラは、英語で「半島」という意味です。キッチンが壁から「半島」のように突き出ている形のキッチンをペニンシュラキッチンといいます。
アイランドキッチンを設置するメリットとデメリット
アイランドキッチンは、部屋の中で独立しているスタイルのキッチンです。他のキッチンにはないさまざまなメリットがあります。まずはアイランドキッチンの主なメリットについてご案内します。
メリット①空間に開放感がある
アイランドキッチンのメリットとして1番に上げられるのが開放感です。キッチンの周りをゆったりと1周できる、広々とした自由な空間があります。オープンキッチンなので、調理をしながら周りを見渡すことが可能です。
そのため、リビングやダイニングはもちろん、お子様やペットの様子など、さまざまなことに目が届き安心して作業することができます。また、1人でキッチンにこもらず、開放的な空間の中で調理や家事を楽しめます。
メリット②複数人で調理がしやすい
アイランドキッチンは、複数人で同時に調理することが可能です。キッチンのどの面にも壁や仕切り、収納スペースがなく回遊性のあるアイランドキッチンは、複数人でキッチンにいても窮屈に感じにくいでしょう。
また、四方どこからでも調理に参加できるので、家族の協力を得やすいところがメリットです。
メリット③コミュニケーションが取りやすい
アイランドキッチンは対面式のオープンキッチンなので、調理中も家族との会話が楽しめます。
視線を遮るものがないアイランドキッチンは、お子様がリビングで遊んでいる様子を見たり、テレビを見たりしながら調理できます。また、来客時にもキッチンにいながらお客様との会話を楽しむことが可能です。
メリット④自由にレイアウトしやすい
アイランドキッチンには、自由にレイアウトしやすいというメリットがあります。自分のライフスタイルに合わせて、コンロとシンクの位置や収納、ダイニングの位置などをさまざまなスタイルでデザインできます。
メリット⑤家事動線が確保しやすい
キッチンの周りに壁がなく全て移動スペースになるので、家事動線を各方面から確保できます。そのため、調理したものをダイニングに配膳する際や家族またはお客様に何か補助してもらいたい場合、スムーズに作業しやすいでしょう。
メリット⑥おしゃれな雰囲気を楽しめる
部屋の主役になるアイランドキッチンは、見せるキッチンとして空間を演出できます。おしゃれなキッチンアイテムやインテリアを置くなど、リビングとともにおしゃれな空間を作っていく楽しみがあります。
アイランドキッチンを設置するデメリット
おしゃれで家族との距離も近くなるなど、メリットがたくさんあるアイランドキッチンにもデメリットがあります。次はアイランドキッチンの主なデメリットについてご案内します。
デメリット①広いスペースが必要
両サイドが動線になるアイランドキッチンは、通路にするための広いスペースが必要です。そのため、スペースに余裕のない住宅では、アイランドキッチンが設置できない場合もあります。
一般的なキッチンは、4.5畳分のスペースがあるとよいとされています。しかしアイランドキッチンは6畳程のスペースを必要とします。住宅のスペースに限りがある場合、リビングがせまくなる可能性もあるので注意が必要です。
デメリット②リビングからキッチンが丸見え
アイランドキッチンは見せるキッチンとしておしゃれなデザインですが、開放的で目隠しがないため、キッチンの様子が丸見えになります。お手入れや整理整頓などが苦手な方には、メリットだった部分が反対にデメリットになってしまうのです。
少しの汚れでも汚い印象になってしまい、キッチンの上や足元に荷物があると散らかった印象になり目に付きやすくなります。
デメリット③においが広がりやすい
アイランドキッチンは、周りに壁がなくダイニングやリビングと一体化した空間なので、調理をした際に発生する煙やにおいが拡散しやすいのがデメリットです。
また、アイランドキッチンでIHクッキングヒーターを取り入れている場合は、ガスコンロよりも上昇気流が弱いので煙やにおいが換気扇まで届かず、キッチン周辺に広がってしまいます。
そのため、高性能な換気扇の設置や窓の位置調整をするなど、換気をしやすい環境を造るための対策が必要です。
デメリット④収納に工夫が必要
壁面から独立したアイランドキッチンは、収納スペースの確保があまりできないのがデメリットです。キッチンを使いやすくするために、壁面やシンク下に収納スペースを確保することなどを検討する必要があります。
しかし、新たに収納スペースを増やすと、リフォームのコストがかかってしまう可能性もあります。
デメリット⑤汚れが飛びやすい
アイランドキッチンは、調理中の油や水、汚れなどが飛び散った際に、周囲にさえぎるものがないので防ぐことができません。
また、調理中の煙には油汚れが含まれています。拡散した煙にのって、部屋中に油汚れが広がってしまう可能性があるのです。
デメリット⑥他のキッチンより設置にコストがかかる
アイランドキッチンは壁面から独立しているので、前後左右の全ての側面に化粧パネルが必要です。そのため、他のキッチンよりも使用する材料が多くなり、コストがかかる傾向があります。
また、収納スペースを増やしたり、高性能な換気扇を設置したりしなければならない可能性があるので、さらにコストがかかるケースも少なくないでしょう。
アイランドキッチンを快適に使うための対策
アイランドキッチンでの調理作業を快適に行うためには、アイランドキッチンのデメリットをしっかり把握して適切な対策をとる必要があります。
ここからは、アイランドキッチンを快適にお使いいただくための対策についてご案内します。
・こまめに換気する
煙やにおいが拡散しやすいアイランドキッチンでは、高性能な換気システムを設置することがポイントになります。
キッチンの真上に大きめの換気扇を設置することで、調理中の煙やにおいがリビングに広がりにくくなります。また、こまめに換気することで、煙やにおいを気にせず快適に調理できます。
・油除けガードを使う
調理による油のハネや油を含んだ煙を防ぐには、油除けガードの設置がおすすめです。油除けガードは、レンジフードを覆うタイプや圧迫感の少ない背の低いタイプなど、さまざまな種類の中から選べます。
油除けガードは、適度に目隠しの役割もあるので、キッチンが多少散らかっていても丸見えになることを防げます。アイランドキッチンの開放感を重視したい場合は、ガラスなど透明のパネルを設置すると邪魔になりません。
・収納スペースを確保する
収納スペースを確保するために、背面にカップボードや吊戸棚を設置されることをおすすめします。また、大きな調理器具や食料のストックを保管するためにパントリーを増設するのも一案です。
収納がリビングから丸見えになるのが気になる方は、引き戸を付けるなどの工夫をされると便利です。最近のシステムキッチンは引き出しがたくさん付いており、大容量の収納スペースがあるタイプも多くあります。収納スペースの対策は、今ある収納スペースで収納が足りているかどうかをしっかりチェックしてからご検討下さい。
今回は、アイランドキッチンのメリットやデメリット、アイランドキッチンを快適に使うための対策についてご紹介しました。
おしゃれで開放的な印象のアイランドキッチン。メリットやデメリットを把握して、ご自分のライフスタイルに合った素敵なキッチンをお選び下さい。
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