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コラム

2023.04.04

「和室」を「洋室」にリフォームする3つのステップ

現代の住宅のLDKにも、畳のある和室を取り入れているケースはよく見られます。子どもが小さいうちなどは重宝することも多い和室ですが、ライフスタイルの変化にしたがって持て余してしまうことも…。
実際、和室を利用していて不便や手間を感じ、洋室へのリフォームを検討する人も増えています。和室をリフォームするには、どのような工事が必要なのでしょうか。今回は和室を洋室にリフォームする方法とともに、費用や工期の目安を紹介します。

和室の管理の難しさ
畳には天然の素材が使用されているため、傷や汚れがつきやすいという問題があります。たしかに、畳の表面のイグサには調湿効果があり、部屋の湿度を適度に保つ効果を期待できるのは大きなメリットです。しかし、長期間水分を溜め込んでいると、いつの間にかカビが発生するケースもあるので注意しなければなりません。ある程度の温かさが保たれている場合、ダニの温床にもなりやすいといわれています。畳の隙間に食べかすやホコリがたまっていればダニの繁殖を促してしまうので、こまめな掃除が必要です。

また、畳の表面は柔らかいため、重い物を長期間置いていると跡が残ります。たとえば、テーブルやタンスを移動させると、くっきりとした痕がついている場合もめずらしくありません。畳に痕を残さないためには、重みを分散させたり、痕を残さないための専用のグッズを使用したりする必要があります。畳に残った痕を消すにはアイロンやドライヤーの熱を当てて目立たなくさせる方法がありますが、かえって畳を傷める恐れもあります。

畳をきれいな状態で保つには、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。とはいえ、日常生活で畳を使用していれば、きちんと掃除をしていても日焼けや擦り切れなどはどうしても生じてしまいます。

畳を長く使用するためには、4~5年ごとの「裏返し」が必要です。裏返しとは、畳の表面をはがし、表面と裏面を逆にして貼り直す作業のことです。また、使用し始めてから7~8年が経過した畳は「表替え」も必要です。このように、畳を使用していると数年おきに裏返しや表替えが必要となるため、メンテナンスに手間がかかって面倒だと感じる人が多いようです。

さらに、和室には畳だけでなくふすまや障子もあります。ふすまや障子は紙でできているので、触ったりぶつかったりするとすぐに破けてしまいます。小さな子どもやペットがいる家庭では、ふすまや障子をきれいな状態で保つのが困難です。破けるたびに貼り直すのは手間がかかるため、和室を洋室へリフォームしたいと考える人も多くなっています。

どこまでリフォームするか
和室から洋室へリフォームするといっても、様々な方法があります。どこまでリフォームしたいのかによって、必要な作業も大きく異なってきます。希望するリフォームの内容によって予算や工期にも違いが出るので、あらかじめリフォームのイメージを具体化しておくことが大切です。

ステップ1:畳をフローリングに


和室を洋室にするには、畳をフローリングにするところから始まります。畳の厚みは4~5センチメートル程度あるのに対し、フローリングの厚みは1.2センチメートル程度です。畳をはがしたところにそのままフローリングを張ると隣の部屋や廊下などとの間に段差ができるため、下地材を設置します。ほかの部屋と高さを合わせれば、リフォームによる違和感も抑えられます。なお、畳の下に断熱材が入っていない場合、フローリングを張る前に断熱材を追加する必要があります。
畳をフローリングに替えるための費用は、6~8畳で9~35万円程度、工期は1~2日程度が目安です。ただし、マンションの和室をリフォームする際は、管理規約に則って防音性能の高いフローリング材を使用しなければならないケースもあります。その場合、通常のリフォームよりも費用は高くなります。

ステップ2:ふすま、障子を洋風建具に


床をフローリングにしても、ふすまや障子をそのままにしているとミスマッチな印象になります。洋風のドアをつける場合、もともとあるふすまや障子の枠を生かして設置できます。ドアと敷居を交換するだけなので、それほどコストをかけず短時間で作業が完了します。ふすまや障子と同じ要領でドアの開け閉めができるため、家具の配置を変更する必要もありません。

また、ふすまや障子を撤去したうえで開き戸を設置することも可能です。ただし、開き戸にするには、ドアを開けられる余裕がなければなりません。事前に室内のレイアウトを確認し、動線や生活に支障をきたさないか確認しておきましょう。

なお、開き戸を作るには、単に建具を交換するだけでなく壁も新しく作る必要があります。部屋同士の間にわずかな段差も生じないよう、高さをそろえる工事も必要です。そのため、引き戸にリフォームする場合よりも費用は高くなります。

洋風の引き戸、開き戸にリフォームする場合の費用は3~22万円程度かかります。選ぶ建具のグレードによってかかる総額は変化します。

第3ステップ:押し入れをクローゼットに


和室についている押し入れは、布団をしまうのに便利な構造になっています。しかし、衣類などを収納するには、あまり使い勝手がよくありません。そのため、畳や建具とともに、押し入れをリフォームするケースが多いです。押し入れをリフォームする場合、最も簡単なのは布団を置くための中棚を撤去したうえで、上部にハンガーパイプを取り付ける方法です。コートやワンピースなど丈が長い衣類もつるして収納できるようになります。押し入れは一般的なクローゼットよりも奥行きがあるため、高さを変えてハンガーパイプを2本設置するというのもひとつの方法です。
ふすまは残すので、使わないときはクローゼットの中を隠せます。このような簡易的なリフォームであれば、かかる費用は2~10万円程度です。工期は半日~1日程度であり、その日のうちにクローゼットとして活用できるようになります。簡易的なリフォームではふすまを残しますが、ふすまを洋風の建具に交換すればよりフローリングにマッチするクローゼットになります。押し入れからクローゼットへリフォームする場合、中棚を撤去してハンガーパイプを取り付けるだけでなく、建具まで変更するケースが多いです。

建具は引き戸でも問題ありませんが、できれば手前に引いて開けられる折れ戸を選ぶとより使い勝手のいいクローゼットになります。天袋に別の扉をつけるなら、真上に向かって開くタイプを選ぶと低い位置からでも物を取り出しやすくなります。通常のリフォームをするには、床材の補強や張替えも必要です。実際にかかる費用は6~25万円程度、工期は3~4日程度となります。